社員紹介STAFF

開発設計(ソフトウェア)

就職活動の際にOSS(オムロン)を選んだ理由を教えてください。

わたしがOSSを志望した理由は、社会への貢献が大きい事業と企業理念の実践力の2点です。
まず就職活動を始めるにあたって「自分は何のために働くのか」ということを考えたとき、「ものづくりを通して社会貢献をしたい」という思いを持ちました。そして、企業研究をしていく中でオムロンが世界初の無人駅システムや電子式自動感応信号機を開発したことを知りました。どちらも現代の日本社会にとって不可欠な存在であり、社会に対する貢献が大きく魅力的な仕事に思えました。

また、企業理念の実践力においても、世界初の開発というのは「絶えざるチャレンジ」の表れと言えますし、社会インフラを事業としているOSSは「ソーシャルニーズの創造」を日々実践している企業でもあります。企業活動を通じ、企業理念を行動に移している姿勢に共感を抱きました。

現在担当しているのはどのような業務ですか。

複数の自動改札機を監視する改札機監視盤という機器のソフトウェア設計、検証を行っています。鉄道事業者様からの要件の実現方法を仕様書に記載し、プログラム作成からソフトウェアの検証まで自ら行っています。

また、OSSの生産現場で正確かつ短時間で出荷品を検査するための社内ツールの設計なども行っています。

働くやりがいや楽しさを感じられるのはどんな時ですか。

社会インフラに携わっている責任感と達成感がOSSでのやりがいだと感じています。 社会インフラ事業において機器の不具合というのは、鉄道事業者様だけでなく利用するお客様をも巻き込んでご迷惑をかけることを意味します。入社以来、数カ月かかる規模の仕事から一週間で終わるものや社内ツールの作成など様々な業務に取り組んできましたが、規模の大きさと責任の大きさは必ずしも比例しません。例えば出荷品の検査に使う社内ツールであれば、ツールに不具合があると本来出荷してはいけない製品を誤って出荷してしまう恐れがあります。気を抜ける仕事は一つもなく、一つ一つの仕事に対して責任を感じつつやりがいを持って業務を遂行しています。

また、社会インフラは『不具合なく動いて当たり前』ゆえに感謝をされる機会はあまり多くありませんが、その『あって当たり前』の社会を自らが作ったソフトウェアで貢献できている、と思うと自分の仕事に対するモチベーションが上がります。 私自身も通勤で駅を利用しますが、毎日多くの方が改札機を利用しています。自社の製品をユーザが利用しているのを見ることができるというのも社会インフラの魅力の一つです。

仕事で苦労した事、困難だった事はありますか。

学生時代の研究テーマが「GPS衛星を用いた測位アルゴリズムの改善」ということもあり、ソフト設計の経験があったため業務でもすぐに馴染めると思っていましたが学生時代の研究と企業での業務では様々な違いがありました。

まず、設計プロセスの存在です。学生時代はいきなりプログラムを書きはじめ、プログラムが完成した後に動作検証を行い理論どおりの数値が出ていればOKというやり方を行っていたため、仕様書を書いたことはありませんでした。一方企業では要件から仕様書を書き起こし、検証用の試験書を作成してはじめてプログラムを書くことができます。入社直後はこのプロセスの重要性を理解できず戸惑ったことを覚えています。いくつか仕事を実施していく内に、仕様書を書くことによってプログラム作成の方針を定め、結果的に早くて品質の高いソフトウェアを作れることに気づき、現在はプロセスの重要性を理解し業務遂行しています。

次に駅務システムの規模の大きさの違いです。駅務機器は単体で動いているものはなく、それぞれの機器がネットワーク接続しており一つの機器だけを理解していればよいというものではありません。特にわたしが担当している機器は多くの機器と接続するため、どの機器と接続するのか、接続する機器はどんな役割を持っているのかなどを把握するのが大変でした。今までは駅を何気なく利用していましたが、裏側で様々な機器が動いていたことがわかると駅を利用するのが楽しくなりました。

今後仕事をしていく上で成し遂げたいと考えている事や目標はありますか。

入社当時からより便利な改札機を世の中に作り出したいと考えています。自動改札機が誕生したときは切符を投入する方式でした。これが2000年代には非接触型ICカードになり、改札機にタッチするだけで通れるようになりました。

では、未来の改札機がどうあるべきかを考えた時に、わたしはタッチレス、カードレス改札機の時代がやってくると思います。そのような時代には新たなセンシング技術を使った人物の特定を現在より高速かつ高精度で実現することが必要になると考えます。

業務を通じて駅務機器の知識やソフトウェア設計の経験を蓄積しつつ、センシングに関する技術へのアンテナを高く張りタッチレス、カードレス改札機を作り出したいと思います。