社員紹介STAFF

開発設計(ソフトウェア)

就職活動の際にOSS(オムロン)を選んだ理由を教えてください。

私がOSSを選んだ最大の理由は、オムロンの企業理念に共感し、中でも社会事業に取り組むOSSに対し、社会課題の解決や社会発展への貢献を肌身で感じられる会社だと思ったからです。社会に広く目を向けて仕事に取り組むことで、自分やその周囲だけからは気付けなかった世の中の変化を捉えることができ、自分自身の成長に繋がると考えていました。自分自身の成長が会社の成長や、さらには社会の発展に結びつくことに楽しさを感じられると思いました。

また、オムロンの持つセンシングや制御といったコア技術に魅力を感じたのも大きな理由です。学生時代はファクトリーオートメーション向けの画像認識の研究を行っていましたが、特定の分野にこだわらず、技術者として成長し続けられる会社で働きたいと思っていました。若手のうちから新たなテーマや重要な役割を任せてもらえるオムロンでは、ぐんぐんと成長できると考えました。

日々進歩する技術に対し、熱意と興味を持って取り組んでいるからこそ、世の中で活躍する製品を生み出し続けられるのだと感じています。

現在担当しているのはどのような業務ですか。

高速道路の安心・安全・快適を司る、交通管制システムの開発を行っています。高速道路で発生した事故や渋滞をいち早く検知し、道路利用者に向けて所要時間情報や注意情報を正確に伝えるためのシステムです。システムが自動で判断して提供する情報もあれば、システムが収集した情報をもとに道路管理者が判断して提供する情報もあり、人とシステムの協調が求められます。

自らが高速道路を利用することを考えたり、道路管理者の立場を想像したりしながら、分かりやすく使いやすい仕組みを考えています。

働くやりがいや楽しさを感じられるのはどんな時ですか。

社会に変化をもたらしたと実感できる瞬間が、何よりのやりがいです。自分の開発したシステムにより、確実に社会が変わっていることを、自分の目で確認することができます。客先にシステムを納入した時には、そのシステムが役割を果たしていることをひとりの高速道路利用者として見に行くことができますし、またインターネットなどでも利用者の声を聞くことができます。厳しい言葉をいただくこともあるのですが、そこから得られる気づきを次の開発に活かし、改善に向けて奮闘することもやりがいの1つとなっています。

また、目標に向かって進みながら意見をぶつけ合い、よりよいアイデアが生まれた時には楽しさを感じます。皆が本気で取り組んでいるからこそ意見がぶつかるのであって、若手であっても臆することなく発言できる環境がOSSにはあります。そうして、ひとりでは到底成しえない大きなプロジェクトが終わったときには、言葉では言い表せられないほどの達成感を感じられます。

このように、やりがいや楽しさを感じながら業務に取り組むことができるため、人一倍の成長に繋がり、身につけた知識や技術を無意識のうちに発揮できているのだと感じます。

仕事で苦労した事、困難だった事はありますか。

私が今でも難しいと感じていることは、いかなるときにも正しく動くシステムを作り出し続けることです。正しく動くというのはできて当然のことなのですが、多くの人が協力すればするほど、知識レベルの差やちょっとした認識の齟齬などにより、意図したとおりに動かないことが起きてしまいます。

そのようなことが原因で、入社2年目の冬、1年間かけて開発してきたシステムが現場で不具合を出してしまいました。システムの運用に問題が出ないよう暫定的な対応を行ったのち、根本原因の追求や試験方法の改善、膨大な試験のやり直しなど信頼回復に向けて取り組み、そのシステムのすべての機能が現場で再稼動するのには半年近くもの時間を要しました。顧客やその先の利用者に多大なご迷惑をかけてしまい、1つの手違いが社会に大きな影響を与えかねないことを痛感しました。

ルールや規約に則って丁寧に開発を進めてさえいれば不具合のない製品を生み出すことができると考えていたのですが、実際には、そのルールや規約を変えることやその中で工夫をすることが必要だと気付きました。現在では、認識の齟齬が起きない仕組みを考えたり、ミスを防ぐような補助ツールを開発したりして、高品質な製品を生み出し続けられるよう改善に取り組んでいます。

今後仕事をしていく上で成し遂げたいと考えている事や目標はありますか。

今の生活からは考えられない、「未来の当たり前」を作ることが私の目標です。信号機や改札機をはじめ、OSSの製品は日々の生活に欠かせないものばかりで、今を生きる私たちにとっては当たり前のものばかりです。ですが50年近く前にOSSが生み出すまでは、そのような未来が来るとは想像もできなかったはずです。社会の変化が早くなっている今、50年後ではなく、5年後、10年後の生活に欠かせないものを作りたいと思っています。

その実現のためには、新たな価値を生み出すことが必要だと考えています。物そのものに価値が置かれ、多くの物が作られていた大量生産・大量消費の時代から、サービスに価値が置かれ、MaaSをはじめとして様々なものがサービスとして提供される時代になってきています。将来、何に価値が置かれるようになるのかは分かりませんが、社会が求める価値は日々変化しています。そのような変化のきっかけを、私自身の働きによって生み出し世の中に広めたいと思います。

若手ベテラン問わず広く意見を聞き入れ、熱意に対して熱意を返してくれるOSSだからこそ、実現できると考えています。